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未来を見つめ、世界を拓く。
先進技術研究本部は、LYNCS内での新規活動立ち上げを支援する組織です。

設置の趣旨

LYNCSは、会員の興味などに応じて常に新しい分野・プロジェクトへ取り組み前進を続けてきました。 一方で、団体が小規模だったかつてに比べ団体内で新たにプロジェクトを立ち上げるのが難しくなっています。 先進技術研究本部内で新規チームを組織することで、斬新なアイデアや新たな大会に挑戦する団体文化を培うのが狙いです。

これまでに理学研究や、実験的プロジェクトとして実衛星の設計などの活動を所管してきました。 理学研究に関しては本部として独立、後者については衛星設計コンテストで学会賞を受賞するなどの実績があります。主体となって動いていただく必要はありますが、他の本部に当てはまらない新たな分野での活動に興味関心のある方の参加をお待ちしています。

衛星設計コンテスト

衛星設計コンテストは、宇宙ミッションや宇宙機の設計を実践し、解析書やプレゼンテーションでアイデアや完成度を競うコンテストです。 過去の優秀作品の中には、実際に人工衛星として打ち上げられたものもあります。 LYNCSは、実用人工衛星の打ち上げ運用を目指して、2016年度から参加しています。

2016年の第24回衛星設計コンテストでは、設計の部に出場した全天周宇宙映像収集衛星「Sachika」が地球電磁気・地球惑星圏学会賞を受賞しました。

Sachikaは全天周形式のタイムラプス映像を撮影することに特化しており、プラネタリウムなどで天文普及活動に役立てることを目指しています。 高解像度で撮影できる魚眼レンズを搭載しながら小型化するために、構体への部品の配置・電力・熱・通信といった点を緻密に設計する必要がありました。

2017年度は、新たな宇宙ミッションを提案するアイデアの部に、「光格子時計測位衛星 ツキアカリ」として応募しました。

光格子時計とは、現在「1秒」の基準として使われる原子時計に比べ相対誤差が1000分の1程度に抑えられる高精度の時計です。 これを、電波の到達時間を利用して位置を測定する衛星測位(GPS、準天頂衛星システムなど)に応用するシステムを提案しました。 位置測定の精度が向上すれば、測位システムを利用する交通システムやドローンの自動化に大きく貢献できます。 また、地球のジオイド(地球の形状を表す面)など、理学分野の観測も一層精度よく行うことが可能です。